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前回の記事(9)満足する(提供・アフターフォロー)では、商品やサービスを「渡したあと」にこそ、商売の本質があるという話をしました。
ここまで来ると、ようやく一つの問いに向き合える状態になります。
「この満足は、どこへ向かうのか?」という問いです。
この「(10)広める」は、無理に口コミを書かせるフェーズではありません。
ましてや、紹介してくださいとお願いする段階でもありません。
ここは、お客様自身が体験を振り返り、「これは人に話してもいいものだったな」と再確認するフェーズです。広がるのは結果であって、目的ではありません。
口コミは、発生させようとして発生するものではない
まず、大前提としてお伝えしておきます。口コミや紹介は、こちらがコントロールできるものではありません。
「よかったら感想ください」「SNSでシェアお願いします」といった言葉自体が悪いわけではありませんが、ここを主戦場にしてしまうと、構造が一気に崩れます。
なぜなら、人は頼まれて書いた感想と思わず誰かに話したくなった体験をまったく別物として扱うからです。
「(10)広める」の段階で考えておくといいのは、「広めさせるための仕組み」だけでなく、その前に「お客様に体験を思い出してもらうための余韻とその後の言語化」です。
この余韻の言語化があっての口コミやSNS発信となるなので、広める前の土台の“振り返りが起きる場”を設計しておく必要があります。
広める前に起きている再確認という内側の動き
人が誰かに話す前、必ず頭の中で自分は何にお金を払ったのか、結局何が一番よかったのか、これは人に勧めても恥ずかしくないかな、といった内省をしています。
この内省が起きない限り、口コミは生まれません。
だからこそこのフェーズでは、満足を言語化し直すための補助線を用意します。
たとえば提供内容を振り返れる簡単なまとめや、得られた変化を思い出せる問いかけなどです。
これらは宣伝ではなく整理のサポートです。
自分の中で整理された体験は、自然と言葉になって外に出ていきます。
感想とは評価ではなく体験の断片
多くの人が感想をもらうとき、無意識に高評価を期待します。
でも、ここで集めたいのは評価ではありません。
必要なのは、体験の中で引っかかった一点、感情が動いた瞬間の断片です。
全部良かったですという満遍ない評価よりも、最初は不安だったけどあの一言で楽になったという具体的な言葉の方が、次の誰かの(5)信用するに深く刺さります。
もちろん、こちらから一切声をかけてはいけないという意味ではありません。
大切なのは、「書かせる」のではなく「お客様の記憶を整理するお手伝いをする」という姿勢です。
もし感想を伺う機会があるなら、「どうでしたか?」と評価を委ねるのではなく、「どこが印象に残りましたか?」や「来る前と後で、何が一番違いましたか?」と尋ねてみてください。
評価を求めない問いかけが、結果的にお客様の中にある言葉を呼び起こし、次の信用を生むきっかけになります。
広がることで起きる提供側の再確認
「(10)広める」は、実はお客様だけのフェーズではありません。
感想や紹介のされ方を通して、提供する側も自分の仕事を再確認するフェーズです。
自分が思っていた価値と伝わっている価値は一致しているか、意外なところが喜ばれていないかといったズレの発見が、次の提供精度を一段引き上げます。
循環とは、お客様が戻ってくることだけではなく、提供の質が回っていくことでもあります。
広めるは次の気づくへの橋渡し
誰かの感想や紹介に触れた人は、いきなり申し込みを考えてはいません。
まず起きるのは、あ、これ自分にも関係あるかもという小さな気づきです。
つまり「(10)広める」は、次の誰かの(1)気づくを静かに生み出す場所なのです。
ここで並ぶ言葉が過剰に演出されたものや煽りの強いものだと、気づきは警戒に変わります。
あくまで等身大の声、等身大の事実が並んでいること。その小さな鏡の中に、新しい誰かが自分の悩みを見つけたとき、この構造全体を壊さずに循環させる条件が整います。
まとめ:広めるとは誠実さが残ること
広めるという言葉は、何かを仕掛ける行為のように聞こえるかもしれません。
でも、この構造における「(10)広める」は違います。ちゃんと提供し、ちゃんと満足があり、ちゃんと振り返る余白が残ったとき、その体験は誰かの会話の中に、誰かの投稿の片隅に、自然と残っていきます。
それで十分です。その小さな痕跡がまた次の誰かの気づきになり、この集客の構造は静かに回り続けます。
ここでひとつの円が完成しました。そしてまた、「(1)気づく」から、新しい物語が始まっていくのです。
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