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同じ結果が続くのは、努力不足ではなく「反射」
同じ結果が続くのって、努力不足だからじゃなくて、わりと自然なことだと思っています。 同じ考え方で、同じ場面に立てば、同じ反射が起きる。だから同じ失敗も繰り返します。これは性格というより、思考の通り道が固定されているだけ、と言い換えた方が近いかもしれません。
たとえば子どもが失敗した時。 親がつい言ってしまうのが「なんでそんなことしたの?」です。ここで子どもが学ぶのは、反省よりも先に“言い訳の作り方”だったりします。怒られないための説明が上手くなる。
すると、大人になっても失敗のたびに「できなかった理由」を探す癖が残ることがあります。
もちろん、当時の自分を守るためには必要な反応だったのかもしれません。でも、同じ癖を抱えたまま社会に出ると、少しずつ苦しくなります。新しい発想が生まれにくい。新しい行動も起きにくい。結果、現実が変わらない。
じゃあ、親はどう声をかければよかったのか。正解は分かりません。 ただ筆者なら、こう言いたいです。 「ああ、失敗しちゃったんだね。それはもう、考え方を変えないとまたやるよ」 責めるのではなく、現実としての“再発”を置く。ここで初めて、失敗は人格の問題ではなく、考え方の問題として扱えるようになります。
感情の高ぶりと意思決定の距離
大人の場合も同じです。失敗した瞬間は、感情が先に出ます。悔しい、恥ずかしい、腹が立つ。
そこでそのまま動くと、反射で意思決定しやすい。
筆者も昔はそうでした。たとえば記事を書いて「いいのが書けた」と気持ちが上がった時、すぐ出したくなる。鮮度が大事だ、と思い込んでいた。でもそれは、自分の感情が作った価値観で、相手にとって必要な鮮度とは限りません。 今は、大事なことほど一晩置くようにしています。感情が高ぶっている時には意思決定をしない。これだけで、判断の質が変わりました。
ここで大事なのは、完璧に守ることではありません。例外はあっていい。 たとえば午後3時以降にコーヒーを飲むと、筆者はその夜眠れないことが多い。だから時計を見てやめる。でも、飲みたい日もある。今日ぐらいはいい。そういう突発はOKにする。ただし翌日に戻る。 完璧さより「戻れる」が習慣の強さだと思います。
このコーヒーの話は、健康管理みたいな話に見えるかもしれませんが、筆者は「未来を見る」練習として捉えています。 飲みたい、という目先の快楽と、夜眠れない、という近い未来の不利益。 ここをつなげて考えられるようになると、目の前の欲求に引きずられにくくなる。これは小さい話ですが、思考習慣の芯に近いと思っています。
正論が「態度」に負けるという損失
そしてもう一つ、もっと現実味が強い話があります。
昔の筆者は、理不尽なことを言われたり、納得できない扱いを受けたりすると、感情が先に出て、切れてしまうことがありました。 正論を言っていたつもりでも、切れた瞬間に周りに伝わるのは内容より態度です。「あいつ切れてるよ」という空気が先に立つ。
そうなると、どんなに自分が正しくても、損をするのは自分になります。 そしてこれは、自分だけの話では終わりません。周りと自分の未来に影響します。場の空気が悪くなる。関係がこじれる。信頼が削れる。結果として、自分の次の選択肢も狭まっていく。
切れてしまう時の筆者は、未来を見ていませんでした。後先を考えていない。
でも思考習慣が変わってくると、同じ理不尽に遭遇しても「この場で切れたら、結局こっちが損するな」と一瞬でイメージできるようになる。 だから言い方が変わる。間を置ける。含みを持たせた言い方を選択できるようになる。周りもそれを理解できるようになる。「あいつキレたな!態度悪いな」ではなく「いま理不尽なことを言われてるな。よく耐えてるな。」と状況として見えるようになります。
これは、 性格が変わったというより、行動が変わった。筆者はそう感じています。
思考の通り道が変わった結果として、外から見える振る舞いが変わっただけです。
思考習慣を入れ替えるための「燃料」と「模倣」
そして思考習慣を変える話で、避けられないのが“燃料”です。
何をすればいいかは分かっている。でもできない。
多くの場合、手順がないのではなく、変えるだけのエネルギーに接続できていない。 その時に効くのが、未来を見ることです。この考え方を続けたら、3ヶ月後、半年後、どうなるか。近い未来だけじゃなく、遠い未来まで含めて。
そこに恐さや痛みが見えた瞬間、変えようとする力が出ます。
これは精神論ではなく、脳が方向転換するための条件だと思っています。
燃料が点いたら、次にやることは意外とシンプルです。
考え方は「理解」ではなく「模倣」で入れ替えます。
うまくいっている人の考え方を学ぶ。本もYouTubeも教材も、材料は山ほどある。でも多くの人はそこで終わります。「いい考えだ」で終わってしまう人が多い。他人を評価してどんな意味があるのか。自分が真似をしない限り現実は動きません。
ただし、一気に真似ると崩れます。自分の思考習慣が違うのだから当然です。 だから小さく一つだけ真似する。
生活の一部だけ、判断の一部だけ。円グラフを作って理想の一日をなぞってみるのもいいかもしれません。
最初は一個でいいんです。 それが習慣になったら、次を足す。さらに習慣になったら、また次を足す。
こうやって少しずつ置き換えることで、思考習慣が変わり、行動が変わります。
周りからは「性格が変わった」に見えるかもしれませんが、実際に変わったのは思考の通り道です。
「空気の標準設定」という抗えない環境
ここで、もう一つだけ環境の話を置いておきたいです。
経済的に豊かな家庭の子と、そうでない子。これは、どちらが良い悪い、という話ではありません。
ただ、環境が違えば、育ちやすい考え方の“標準設定”が変わる、というのは起きると思います。
経済的に厳しい環境では、不安や不足が日常にあることが多い。
お金だけじゃなく、時間や安心や余裕も含めてです。
すると目の前の問題をさばくことで精一杯になりやすい。
長期で計画したり、失敗しても大丈夫だと思って試したり、そういう発想が出にくくなることがあります。
一方で、余裕がある環境では「失敗しても戻れる」前提が持ちやすい。
挑戦しても大丈夫だ、試しても大丈夫だ、という感覚が育ちやすい。
結果として、長期目線や投資の発想に寄りやすい。
逆に、経済的に豊かだったからこそ、社会に出てそれが糧になったり、豊かでなかったからこそ手に入れられるものも確かです。
これは才能の話でも、性格の良し悪しでもありません。空気がそういう思考を作りやすい、というだけの話です。もちろん例外は山ほどあります。
ここを押さえると、思考習慣の話が少し現実的になります。
頭の中だけで「考え方を変えよう」と言っても、そもそもその発想が浮かばないことがある。なぜなら、今の環境が、その考え方を“普通”として作っているからです。
思考をアップデートするために環境を選び直す
だから大人になってからの話は、少し厳しいけれどシンプルです。
もう親も先生もいない。注意してくれる人がいない。 もし今の結果が続くのを肯定できないなら、考え方を疑うしかない。考え方を変えるしかない。 そのために必要なのは、本人の燃料に接続すること。そして、うまくいっている人の考え方を模倣して、少しずつ置き換えること。ここまでは先ほど書いた通りです。
そしてもう一歩進めるなら、環境を自分で選び直す、という話になります。 思考習慣は、誰と会うか、どんな会話が普通か、どんな速度で決めるか、どんな基準で振り返るか。そういう「空気の標準設定」によって育ちます。 だから、思考習慣を変えたい人は、思考習慣が変わりやすい場所に、意図的に身を置く必要が出てくる。これは根性論というより、構造です。
たとえば、セミナーやワークショップ、リトリートのような場。
短期間で空気が入れ替わる場所に入ると、「あ、こういう考え方って気持ちいいな」と感じることがあります。気持ちよさは、脳にとっての報酬です。報酬があると、習慣は回り始めます。燃料が回り始めます。
もちろん選び方は大事です。悪徳がいるのも事実で、心の隙間に入り込むような場もあります。依存させる仕組みではなく、持ち帰って自立できる設計になっているか。急がせないか。煽らないか。向かない人の条件もちゃんと話すか。そういう点は見た方がいいです。
ただ、怖がって何もしないままだと、結局いつもの環境に戻ります。
いつもの環境に戻れば、いつもの反射に戻りやすい。 だからこそ、大人になったら「飛び込んでみる」という選択肢が現実になります。環境が思考を作るなら、環境を選び直すしかない。これは、貧富の優劣の話ではなく、思考習慣の仕組みの話です。
最後に、もう一度最初に戻ります。
同じ考え方のままなら、同じ結果が出続けるのは自然です。 それを肯定できるなら、そのままでいい。 でも肯定できないなら、やり方ではなく考え方を疑う。未来を見て燃料に接続する。うまくいっている人の考え方を、小さく真似して置き換える。そして必要なら、空気ごと変わる環境に飛び込んでみる。
あなたが今、変えたいのは行動ではなく、どの“考え方の通り道”でしょうか。
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