人が育たない(組織の構造設計の話)

読了目安:約2分(922文字)

2人以上を組織と呼ぶなら、組織で人が育たないと感じたとき、

「あいつは何年やっても成長しないね」
「やる気があるのか?」
「勉強してるのか?」

などと、原因を個人に求めてしまうことがあります。

しかし、よく観察すると、そこには組織の設計の影響が色濃く現れていることが多いです。

ここに、組織の「人が育たない構造」をまとめました。
心当たりがあれば、改善の余地があるということになります。

  • 役割や権限の不明瞭さ:
    何を期待されているのか、どこまで自分で判断してよいのかが曖昧だと、挑戦も学びも生まれにくい。
  • 評価・フィードバックの仕組み不足:
    成果だけを見て、過程や学びに対するフィードバックがないと、成長の手応えがつかめない。
  • 業務の構造がルーチン化しすぎている:
    裁量がなく、単純作業ばかりだと、思考やスキルを広げる機会が失われる。
  • 学びの機会が設計されていない:
    研修やOJTなどの仕組みがあっても、日常業務とつながっていないと育ちにくい。
  • 情報や意思決定のフローが閉じている:
    組織の意図や背景が伝わらず、自分で考える機会が制限される。
  • 責任の分散や押し付け:
    誰かに任せきり、あるいはすぐに助け舟が出る環境では、自律的な成長が起きにくい。
  • 心理的安全性と挑戦のバランス:
    叱責ばかり、あるいは無関心で何も言わないのも、試行錯誤が起きない設計になる。

古い時代の「気合と根性」型の育成は、その背後に必ず何らかの構造があったか、育った人間のそれまでの育ちが良かったのでしょう。

それを無視して、従業員個人の足りなさや勉強不足を責めるだけのやり方は、上記の原因がある限りは、環境では機能しなくなります。

ここに挙げたチェックリストは、組織がどこで人の育ちを阻んでいるかを静かに映し出すものです。

ひとつひとつの項目は、別の記事で具体的な改善や仕組みについて解説する予定です。

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