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会議疲れは「人」のせいにせず「設計」を改善
会議が終わったあと、なぜかどっと疲れている。
決まったようで決まっていない話。
誰かが間違えたわけでもないのに、空気だけが重く残る。
こうした場面では、つい人や姿勢の問題が話題になります。
発言が少ない、まとめ役が弱い、時間を守れない。
けれど、少し距離を取って眺めると、別の見え方もあります。
無駄に長い会議、会議疲れの原因は、人や能力ではなく、「設計」にあるのかもしれません。
会議にある「2つの機能」を同時に機能させない
「会議」と呼ばれる場には、実にいろいろな名前があります。
定例会、報告会、共有会、座談会、キックオフ、取締役会、株主総会・・・。
ここだけを見ると、会議を二つの機能に分けるという考え方に、違和感を覚える人もいるかもしれません。
ただ、呼び名ではなく、その場で何を起こそうとしているのかの設計の意図に目を向けてみると、少し整理できます。
一つは、【話を収束させる機能】確認と合意のための場。
すでに話は水面下で揃っていて、当日は確認と議決を行う。
このタイプの会議は、セレモニーに近いものです。
もし長くなっているとしたら、それは議論が足りないのではなく、準備の順番が逆になっている可能性があります。
特に小規模な組織では、この設計の影響がそのまま疲労として表れやすい。
もう一つは、【話を広げる機能】知恵を出し合うための場。
答えがまだなく、発散すること自体に意味がある。
この会議で無理に結論を出そうとすると、言葉は慎重になり、場の温度は下がっていきます。
時間に枠をつくり、「今日は決めない」と決めることも、設計の一部です。
会議が長いのではなく、どちらの場なのかを決めないまま始めている。
この2つの機能を同時に存在させているから無駄に会議が長引くんですね。
その状態が、期待値のズレや消耗を生んでいることがあります。
少なくとも前半に【話を広げる機能】後半に【話を収束させる機能】と分けることでで無駄に長引く被害は避けられます。
「ゴール」と「現在地」を共有する
会議当日、もう一つ抜け落ちやすいものがあります。
それが、全員で共有するゴールです。
今日は何を決めるのか。 それとも、何を揃えるのか。 あるいは、広げるだけの日なのか。
このゴール地点が示されないまま走り出すと、短距離なのか長距離なのかも分からないまま、ただ時間だけが過ぎていきます。
これは当日の進行の話というより、開催案内の設計の話でもあります。 「何を話すか」ではなく、「どこまで行くか」。 その目印が事前に置かれているだけで、会議の性質は大きく変わります。話を広げるのに、テーマさえ当日に発表しているようでは、付け焼き刃な浅い会議になってしまいます。
根回しという言葉は、誤解されやすいかもしれません。
けれど、小さな組織やチームにおいては、それは操作ではなく配慮に近いものです。
事前に話を聞き、懸念を知り、設計に反映させる。
承認や信頼も、偶然ではなく、こうした設計の積み重ねの中で育っていきます。
テクニックの前に、設計図を置こう
進行の技術やファシリテーションの方法は、確かに役に立ちます。
ただ、それらは「どんな場なのか」「どこまで行くのか」が見えていて、はじめて意味を持ちます。
設計が曖昧なままでは、どんなテクニックも場を整える道具にはなりにくいんですね。
なお、この構造は、大人数の会議に限った話ではありません。
二人で話すときも、一人で考えを整理するときも、 今は広げているのか、まとめに向かっているのか。
その位置が見えていないと、思考は動いているのに、形にならないまま終わることがあります。
次に会議を開くとき、 あるいは誰かと向き合って話すとき。
テクニックや形式を見る前に、 この場は何のために設計されているのか。 そこを一度、静かに確認してもいいのかもしれません。
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