自社ECサイトで「信頼」を作るための構造(安心と確信、商品・販売者・サイト)

読了目安:約5分(2401文字)

前回の「商品開発(商品選び)」までで、ようやく“売るもの”が定まります。 ただ、商品が定まっただけでは、売上は安定しません。 次に立ちはだかるのが「信頼」です。

信頼を形作る2つのフェーズ「安心」と「確信」

ここで先に、信頼を2段階に分けておきます。

ひとつは「安心」です。最低限の情報がそろっていて、不安が減る状態。

もうひとつは「確信」です。
見ただけで「ここなら大丈夫そうだ」と感じられる状態。

安心は“欠けていると止まる”側で、確信は“背中を押す”側です。

ECでは、買う側が商品を手に取れません。

だから最後は、画面の中にある情報だけで判断します。 この判断は気合いや雰囲気ではなく、情報設計で作れます。

ここで扱う信頼は、大きく3つが重なってできています。

商品への信頼、販売者への信頼、サイトへの信頼。 この3つを点検できるように、要素として分解します。

既に始めている人は、読みながら「自分のECだと、どこが薄いか」を確認してみてください。

信頼につながる商品の「解像度」

まず、商品への信頼です。
これは「良い商品かどうか」ではなく、「良さが伝わる状態になっているか」です。

たとえば、写真。

写真は枚数が多ければ良い、という話ではありません。 背景、明るさ、角度、トリミング、縦横サイズの揃い方。

こういう“整え方”のレベルが、そのまま商品の扱いの丁寧さに見えてしまいます。

写真が斜め、切れている、サイズがバラバラ。

それだけで、商品そのものまで雑に見えることがあります。

逆に、写真が整っていると、それだけで安心が作れますし、確信にも近づきます。

そして最近は、動画も信頼に効くようになってきました。 静止画では伝わりにくい質感や、しずる感、使っている場面の空気感は、動画のほうが伝わります。 写真で安心を作り、動画で確信を後押しする。 そんな置き方をしているECも増えています。

もし、Instagramなど、SNSに上げている縦動画があるなら、それを流用して載せるだけでも効果があります。

もちろん、写真や動画の作り込みは、扱う商品や環境で最適解が変わりやすく、ここで細かく書くと長くなります。

なので撮り方や見せ方のノウハウは別記事で整理する予定です。 公開できたら、この記事にもリンクを追加します。

もちろん、商品説明の文章もより商品の信頼性が伝わる要素がなければ、購入までの道のりは途絶えやすくなってしまいます。

写真や動画で伝わりきらないだろうUSP(その商品の強み)があるなら、文章で表記しておく必要があります。

信頼につながる販売者の「責任の所在」と「気配」

次に、販売者への信頼です。

ここは販売者が「好かれる」より先に、「責任の所在が見えるか」で決まりやすいです。

ネットで購入する人は、販売者やサイトへの好き嫌いより先に“逃げない相手かどうか”を見ています。

分かりやすいのは、運営者情報や各種ポリシーの薄さです。

運営者情報がスカスカ。
キャンセルや返品の方針がスカスカ。
個人情報の扱いがスカスカ。

こういう状態は、書いていないこと自体が不安になります。 せっかく商品が良くても、ここで止まりやすいです。

もう一つは、活動の気配です。

商品ページは一度作ると、基本的に“固定情報”になります。

だからこそ、サイト全体が止まって見えると、初めて買う人ほど不安になります。

「この店、今、動いているのかな?」という不安です。

ここを補う手段のひとつが、店長日誌のような運営ログです。

週1でもいいので、一定のリズムで

「今週のピックアップ」
「使い方の紹介」
「ちょっとした裏話」
「お知らせ」

などが上がっていると、実在性と継続性が伝わります。

文章の上手さというより、運営が動いていることが表面上わかる状態を作ることが目的です。

書くのが負担なら、別の方法でも成立します。

  • キャンペーンやセット販売のお知らせを定期的に出す。
  • 季節の案内を必ず入れる。
  • 文章が苦手なら、作り手が話した内容を文章化してくれる人に依頼する。
  • ライターに頼む場合も丸投げではなく、作り手の一次情報を渡して整えてもらう。

こういう設計でも「動き」は作れます。

店長日誌は必須ではなく、手段のひとつです。

サイトへの信頼:情報の見つけやすさと「購入後の不安への安心設計」

そして最後に、サイト自体への信頼です。

ここは法律表記や送料、納期、返品交換、問い合わせ導線など、基本情報が「ある」だけでなく「見つけやすい」ことが重要になります。

買う直前の人ほど、安心材料を探します。 探して見つからないと、そのまま離脱しやすいです。

さらに、サイトの信頼には“買った後の不安”も含まれます。

実は購入者が一番不安になりやすいのは、買った直後から届くまでの期間です。

この間に連絡がなくて無音になると、初回購入ほど不安が膨らみます。

入金確認、発送準備、発送完了。

この流れが見えるだけで安心は大きく変わりますし、追跡情報まで出せると不安はさらに減ります。

ここでは「信頼の要素として効く」という位置づけだけ押さえておき、深掘りは別記事に回します。(別記事を公開したらここにリンクを貼ります)

あなたの現場にある「薄い場所」は?

ここまでをまとめると、信頼は3層で点検できます。

  • 商品が“伝わる状態”になっているか。
  • 販売者の責任と、運営の気配が見えるか。
  • サイトの基本情報が見つけやすく、買った後の不安まで想像できるか。

そして、信頼を整えても、次に止まる可能性がある場所があります。 それが「カートと導線」です。

不安が消えても、購入までの手順で迷えば止まります。

次は、商品ページから購入完了までを“止まらない導線”として点検します。

あなたのECで、いちばん薄くなっていそうなのはどこでしょうか。

商品、販売者、サイト。 まず一箇所だけでも、具体的に挙げられそうですか。

👉ECサイトの全体の構造を知る

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ECサイトは、何か一つの要素を頑張れば勝てる世界ではありません。 入口があって、商品が理解され、信頼が積み上がり、迷わず買えて、体験が良くて、また戻ってくる。この…

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■ 「頑張ればなんとかなる」という幻想を捨てるタイミングです。

上手くいかない時、多くの人は「努力の量」を増やして解決しようとします。しかし、設計(構造)が歪んだままでは、頑張るほどに心身を削り、事態を悪化させるだけです 。 
筆者自身、積極的なPR活動をせず、紹介と「招待」だけで仕事の循環が安定する構造や、意志の力を頼らず構造的習慣化による20kg減量は、43年の実務経験から生まれた、やり方の前に「構造」を整える重要性です。

このサイトについて:

当サイト「as-I」は、2013年にドメインを取得して以来、一貫して「構造による問題解決」をテーマとしています。13年前の設計図が今の実務においてもそのまま機能しているという事実に基づき、その構造を具体化した記事を現在も積み上げ、記録し続けています。

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