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行動に移せないのを「意志の弱さ」や「性格」を責める必要はありません。
どうしても動けない、つい後回しにしてしまう。そんな停滞感は、あなたの能力の問題ではなく、自分というシステムの「運用設計」が少しズレているだけかもしれません。
不調や違和感を自分を責める材料にするのではなく、設定を見直すための「警告音」として捉え直す。
完璧を求めず、ズレを検知する「公差」を持つ。自分を快適に扱うための8つの視点から、根性に頼らないセルフマネジメントを考えます。
まず最初に:これは「完璧にやれ」という話ではありません。
この文章で言う「基準」は、ストイックに守るためのルールではありません。
ものづくりでいう“公差(許容差)”みたいなものです。
たとえば「朝はこのくらいに起きる」を基準にして、今日は少しズレた。
それは失敗ではなく、「基準からどれくらいズレたか」が分かった、というだけです。
基準がないと、ズレたことすら検知できず、調整もできません。
この先で細かい話をいろいろ書きますが、全部を完璧に揃えろと言いたいわけではありません。
“自分が気持ちよく仕事ができる範囲”を、誤差込みで持っておく。
戻れる場所を決めておく。今日はやりすぎた、今日はサボり気味だった、と分かるようにしておく。
そのための話です。
「不調」や「違和感」は、性格の問題じゃなくて“システムの警告”だと思っている
努力するのは悪いことじゃありません。
でも、頑張ったのに結果が出ないなら、お客さんにとっては価値になりにくいんですね。
だから頑張りを評価の軸にするんじゃなく、環境・選択・設計で「結果に変換できる運用」に寄せていく必要があります。
そのとき役に立つのが、感情や違和感や疲労です。
筆者はこれを「気合で消すもの」じゃなくて、警告音として扱っています。
不安やモヤモヤは、弱さの証明じゃなくて、設計のどこかがズレているという信号として捉えます。
“自分がダメだから”ではなく、“何かの設定がズレてるだけ”というふうに見直すための入口とします。
どんな自分でも、自分は自分。自己の肯定感を下げる必要はないからです。
ただし、ここで大事なのは「ズレ」に気づく為の「センサーの精度」です。
センサーが鈍っていたら、警告が出ても拾えないし、そもそも異常に気づけないからです。
筆者がやっている「戻すための運用」:OS・基本設定・割り込み・センサー・燃料
ここからは、経験上「効く」と感じている運用の話をします。(個人差あり)
全部やったほうがいい、ではなく、ズレたら戻すための参考資料としていただければ幸いです。
1)OS(基準はライフワーク側に置く)
仕事を中心に人生を置くと、全部が仕事の都合で引きずられやすい。
なので、ライフワーク(自分の心地よさや長期の軸)を先に置いて、そこに仕事を入れていく、という順番が大事だと思っています。
人間関係も、好き嫌いの話というより、ライフワークに沿った時の「互換性(相性)」の話になります。
2)基本設定(上限を決める)
楽しいから全部それに使う、は短期なら成立するけど、長期だとバランスが崩れやすい。
たとえば僕は、このas-Iの作業時間に上限を持っています。
上限を決めるのは縛るためじゃなく、他の大事なものを守るためです。
3)割り込み処理(起きる前提でルールを決める)
割り込みが来るたびに「うわ、また来た」と反応していると、仕事が進まない、調子が狂う時ってありますよね。
なので、そんな時は、「このタイプの割り込みが来たら、こう処理する」を決めておきます。
これはメンタル論というより、環境設定です。経験上、ここがメンタル&マインドに直結するので、影響されないようにルールを決めておくと良いです。
4)人間関係(感情をぶつける前に、目的の同期を見る)
雑に扱う人と仕事をすると、我慢が続いて歪みが溜まることあります。
でも、感情をぶつけるだけだと、人間関係にこじれを起こしやすい。
筆者の場合はまず「何のために一緒にやっているのか」「同じ方向を向けているか」を、対象の相手と見直します。
そこで、相手との目的の同期が取れていれば修正に進めるし、取れないなら、やめるという選択肢もありです。
目的の同期が取れていないのに、雑に扱い続ける人と付き合えば、いずれ自分が壊れてしまうのは目に見えています。
問題解決は、「選択肢」が増えれば、楽になります。
自分の意思で選択した自覚を忘れなければ、人のせいにしなくなります。
5)センサー(感謝は“道徳”じゃなく“感度調整”)
毎日小さく振り返って、何に感謝できたかを拾う。いわゆる「3行感謝日記」です。
これは、スピリチュアルな話でも気休めでもなく、「微細差分に気づく練習」だと思っています。
当たり前を当たり前と思い込んで気づけなかったことを、感謝(有難いこと)として捉える力を養う簡単な方法です。
プロサッカー選手の長友選手も取り入れて、日常の細部に感謝し気付けるようになったら、試合中の敵の動きまで細部に気付けるようになり、プレーに余裕ができてスランプを抜け出したというエピソードもあります。
小さな良いに気づける人は、小さなズレにも気づける。
違和感の検知率を上げるためのトレーニングはおすすめです。
6)燃料(食は“いい物を食え”じゃなく“必要な栄養が入ってるか”)
ジャンキーなものばかりだと、センサーが麻痺する感覚があります。
高級とか理想論じゃなく、自分に必要な栄養が必要な量だけ入っているかを管理します。
良質なガソリンを入れてるか、という発想のほうが近いです。
現代ならスマホで簡単に食べるものの写真が撮れるので、その画像をチャット式AIや専用アプリに投げて、1週間、1ヶ月単位で「足りてないもの、過剰に取りすぎているもの」を点検して、食生活を見直すことだってできます。
7)ハード保守(長丁場を走れる体にする)
長丁場の仕事は、体力がないと詰みます。
現場系とデスク系で摩耗部位が違うから、メンテ方法も違ってきます。
筋肉を使うなら回復が必要だし、座りっぱなしなら動かす負荷が必要になります。
筆者の場合は仕事柄、PCモニターを前に座っていることが多いので、毎日2時間の運動(ウォーキングとランニング)を欠かさないようにしています。
最初は「2時間も取ってられないよなぁ」と思っていましたが、その2時間の半分はウォーキング中にチャットAIと会話して思考の整理をしたり、壁打ちをしたりして、記事の叩き台を文章化する時間に使っているので、今では、2時間をもったいないと感じることなく「有意義な時間」として過ごせています。
体のメンテが崩れると、メンタルは制御不能になりやすいので、余裕がない状態で、意思決定の品質が落ちるのは自然なことです。しっかりメンテしておきたいですね。
8)思考の空き容量(瞑想でも、散歩でも、焚き火でもいい)
頭がパンパンだと、入る隙間がなくなります。パソコンだってメモリーがいっぱいになればフリーズします。人間も一緒。
筆者の場合、「デジタルから離れる時間」を作るのが一番効く感覚があります。
方法は人それぞれでいいけど、空き容量を作る、という目的は共通です。
前項で「ウォーキング中にチャットAIと会話」と書きましたが、あえて何もしない、スマホさえ持たずに2時間外で過ごす時もあります。
瞑想は、寝る前。本記事「5)項」の感謝日記と明日やりたいことリストを書いた後に2分から10分、眠くなるまでやっています。
「瞑想って無心になるんでしょ?自分はなれないな」っていう人もいますが、無心になる必要はないです。
「いま、こんな雑念があるな」など、気になっていることが整理されていきます。
パソコンが詳しい人は理解できると思いますが「デフラグ」「ディスクのクリーンナップ」みたいなものです。
常に脳には余白を残しておくと良いです。
自分を自分で快適にハンドリングするために。
この記事で一番言いたいのは、「不調=自分がダメ」から抜けることです。
不調や違和感は、あなたの価値の話ではなく、運用や環境や設定の話。
どこにエラーが出ているかを見立てられたら、次は修理して出直せばいいんです。
頑張っている人こそ、苦行でなく「快適」を優先できる自分への取り扱い方(セルフマネジメント)をしていってはどうでしょう?
さらに構造理解を深める
「着手」が重いのは、能力不足ではなく視野に入れるタスクが大きすぎるだけです。見えないブレーキを「作業」に分解して外し、着手しやすい形にする。
👉「心の準備」という正体不明なブレーキの構造
「心の準備」という言葉の裏側に隠れた、未処理の構造をほどく 心の準備、という言葉があります。 誰しも一度は口にしたことがあるかもしれません。 何かに踏み出したい気…
感情に左右されない業務遂行のための「心身の構造」まとめ
この記事で扱った内容は、全体設計における一つのパーツに過ぎません。 性格や能力に依存せず、システムとして自分を快適に動かすための手順を、以下の「運用マニュアル」に一括でまとめています。
部分的な対処で終わらせず、全体設計を整えたい方はこのまとめ記事を確認してください。
👉 根性論なく「快適に業務を遂行する」為に必要な「心身の構造」の運用
「調子が悪い」「やる気が出ない」「仕事に違和感がある」 これらはあなたの根性不足、忍耐不足ではなく、システム(運用設計)のエラーを知らせる警告音として受け取るこ…
■ 「頑張ればなんとかなる」という幻想を捨てるタイミングです。
上手くいかない時、多くの人は「努力の量」を増やして解決しようとします。しかし、設計(構造)が歪んだままでは、頑張るほどに心身を削り、事態を悪化させるだけです 。
筆者自身、積極的なPR活動をせず、紹介と「招待」だけで仕事の循環が安定する構造や、意志の力を頼らず構造的習慣化による20kg減量は、43年の実務経験から生まれた、やり方の前に「構造」を整える重要性です。
■ このサイトについて:
当サイト「as-I」は、2013年にドメインを取得して以来、一貫して「構造による問題解決」をテーマとしています。13年前の設計図が今の実務においてもそのまま機能しているという事実に基づき、その構造を具体化した記事を現在も積み上げ、記録し続けています。
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このサイトの設計思想や筆者の詳細については、「構造的問題解決思考 as I とは」でご覧いただけます。