健康習慣を構造で考える

読了目安:約2分(1131文字)

「正しい方法」の前に「自分にとっての快」を配置する

健康的な習慣について考えようとすると、「これをやるといい」「あれは体に悪い」といった、外側にある正解が先に目に入ってきがちです。

しかし実際には、具体的な行動を選ぶ手前に、決めておかなければならないことがあります。

それは、自分にとって「快適な生活」とは何か、という判断基準です。

「正しい」よりも「豊か」であること

早起きでリズムが整う人もいれば、夜型の方が思考が深まり、調子が良い人もいます。
毎日走ることで頭がクリアになる人もいれば、数分のストレッチで十分に整う人もいるでしょう。

どれが正しいかではなく、どの選択が自分にとって豊かか。

その基準が曖昧なまま、流れてくる健康情報だけをつまみ食いしても、生活に馴染まないのは自然なことです。
多くの場合、習慣が続かない理由は意志が弱いからではありません。

そもそも「なぜそれをやるのか」が、自分のライフスタイルという構造の中で定義されていないだけなのです。

意志決定は、最初に一度だけ行う

どう生きたいか、どんな一日を心地いいと感じたいか。その大きな方向性さえ決めてしまえば、あとは個別の行動を「習慣」という仕組みに委ねることができます。

習慣化の本質は、頑張り続けることではありません。

むしろ、頑張らなくても済む状態を作ること、つまり無意識でもやってしまうところまで生活のパターンを整えることにあります。

「やらないと少し落ち着かない」 「やると、特別にうれしいわけではないけれど、なんとなく整う」

その感覚が生まれているなら、脳はその環境を「安全で快適なもの」として受け入れています。

一見すると「やらないと不安になる」というのはネガティブに聞こえるかもしれませんが、それは変化を避けようとする脳の防御反応を、前向きな行動の維持に利用できている状態といえます。

健康は、設計の副産物

健康習慣は、気合いや根性でねじ伏せるものではなく、自分の脳をどう安心させ、どう納得させるかという「思考習慣」の設計図から始まります。

世間で推奨されていることを、片っ端から取り入れる必要はありません。
自分の判断基準に照らして、「これは自分の生活を楽にするか?」「描きたいライフスタイルに合っているか?」と問い直すだけで十分です。

健康的な生活とは、世間にとっての正しい生活ではなく、自分にとって「続く生活」です。 そして続くかどうかは、個人の意志よりも、生活環境や思考パターンの重なりによって決まります。

自分にとって快適なライフスタイルを先に描き、そこに自然と収まるピースだけを残していく。

健康とは、懸命な努力の末に手に入れる成果ではなく、心地よい設計を選び取ったあとに残る「副産物」のようなものかもしれません。

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