新しいことに手がつけられない正体。根性に頼らず「初動」を設計する方法

読了目安:約4分(2368文字)

【この記事の視点】新しいことを始める時、私たちはつい「万全な準備」を求めてしまいます。しかし、準備とは不安をゼロにする作業ではありません。それは、最初の検証を成立させるための「最低限の設計」です。
この定義がズレると、準備という名の「先延ばし」が無限に続き、実行のタイミングを永遠に失います。本記事では、始動時に必ず訪れる「エアポケット(停滞)」の正体を構造で捉え、根性に頼らずに再起動するための「運用の仕組み」を解説します。

新しいことを始める時、止まってしまう人は少なくありません。

でもそれは、やる気がないからではないと思います。

むしろ、必要性をよく理解していて、責任感もある人ほど止まりやすいです。

  • 大きいことを始める時。
  • 未経験のことに触れる時。
  • 始めたら戻れない気がする時。

こうした条件が重なると、準備は増えるのに実行が始まらない状態が起きます。

ここで大事なのは、準備そのものを否定しないことです。

偽物の前進

問題は、準備の役割が入れ替わる時です。

本来は実行の前段である準備が、評価を先送りする避難場所になる。すると、本人は前に進んでいる感覚があるのに、肝心の実行だけが伴いません。

これが「偽物の前進」です。

しかも厄介なのは、正論を知っていても動けないことです。

小さく始めればいい。
完璧でなくていい。

そんなことは、ほとんどの人がすでに知っています。それでも動けない。

だから必要なのは、正しさを増やすことより、運用を整えることです。

ゴールまでをフェーズで分ける

このテーマは、フェーズで見た方がわかりやすくなります。

  • 必要性を認知するフェーズ。
  • 準備が膨らむフェーズ。
  • 初回実行が怖くなるフェーズ。
  • 反応が薄くて沈むフェーズ。
  • 解釈が分岐するフェーズ。

そして気をつけたいのが、この流れの中で、不規則にエアポケットが起きることです。

落ちること自体は異常ではないのですが、問題が起きるのは、落ちた時の戻り方が決まっていない時です。

エアポケットで停滞しないための2つの点検

一つ目:なぜ始めたのかに戻る

そもそも、なぜ始めたのかに戻れる。その起点に戻れれば再起動しやすいです。

逆に起点が消えているなら、修正や休止の判断が必要です。

続けること自体を正義にしない。止めることも選択の一つです。この姿勢が、結果として長く続く運用を作ります。

二つ目:他者評価に寄ってないかを確認する

いま他者評価を取りに行く運転になっていないかを確認してみましょう。
他者評価を主燃料にすると、反応が薄い時に軸が揺れます。

他人の反応は変わるし、コントロールできません。
だから、他者評価はオプション。評価されたら嬉しいですが、そこを軸にしていると期待した評価がない時に落ちやすくなります。

「基準値は自己評価に置く」ここを整えましょう。

この整理が必要です。

そして、自己肯定感の扱いも重要です。

自己肯定感は、褒められて上がる気分とは少し違います。うまくいかない瞬間の自分を、存在ごと切り捨てない土台です。

この土台があると、数字や反応に触れても崩れにくくなります。気にしないのではなく、気になる前提で設計する。

その方が現実的です。

スタート時からやっておくと続きやすい「ログ(記録)」

実務として効くのは、ログ(記録)です。

大きなプロジェクトほど、意志だけに頼らない方が進みます。

ログは、ノートでもデジタル端末でも構いません。

そして、最初のページには「なぜこれをやるのか」を書いておいて、いつでも見返せるようにしておき、あなたの熱量を常に一定に保っておきましょう。

そのうえで毎日3行、記録するだけでいいです。

1行目は、今日どこまでやったか。
2行目は、今の感情と自分へのねぎらい。
3行目は、明日どこまでやるか。

ここでの「明日どこまで」は、あくまで計画目標であり、必達ではありません。できなくても自分を責めないことも大事です。

前日に決めておくことに意味があります。次の日に答え合わせができるからです。

無理しすぎていないか。
逆に停滞しすぎていないか。

自分の運転を客観的に点検できます。

「先延ばし」と「計画的休息」、「放置」と「保留」の違いを理解しておく

休止の扱いも同じです。先延ばしは、無計画だと逃避になります。

しかし、計画的なら戦略になります。

優先順位が変わったら休止する。ただし、次の検討日を決めておく。

3か月後に再判定でもいいです。

PCやスマホなどの端末のカレンダーアプリやToDoに入れて、通知を受け取り「再判断」をする機会を仕組みに預ける。

これで「放置」ではなく「保留」になります。再開は前倒しでも後ろ倒しでも構いません。

柔軟性とバランスで運用することが大切です。

気合いに頼らず、構造で心と体を動かす

結局、メンタルだけでも前に進みにくいし、構造だけでも動きません。

フェーズごとの心理変化を前提にして、戻り方を運用として持つ。この組み合わせが、準備から実行に移る現実的な方法です。

最後に、ひとつだけ確認です。

あなたの準備は、最初の検証に向かっていますか。
それとも、評価を先送りするために増えていませんか。

もし後者だと感じるなら、今日やることはシンプルです。起点を一行書いて、3行ログで次の一手を決めるだけ。

いま、停滞しているなら、そこからで十分だと思います。


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■ 「頑張ればなんとかなる」という幻想を捨てるタイミングです。

上手くいかない時、多くの人は「努力の量」を増やして解決しようとします。しかし、設計(構造)が歪んだままでは、頑張るほどに心身を削り、事態を悪化させるだけです 。 
筆者自身、積極的なPR活動をせず、紹介と「招待」だけで仕事の循環が安定する構造や、意志の力を頼らず構造的習慣化による20kg減量は、43年の実務経験から生まれた、やり方の前に「構造」を整える重要性です。

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